アーカイブ: 2024年7月12日

令和6年12月から企業型確定拠出年金(DC)と確定給付企業年金(DB)等他制度に加入している方のiDeCoへの拠出金限度額が変更となります

『個人型確定拠出年金(iDeCo)の拠出金限度額が変わります』

2022(令和4)令和4年10月に改正された確定拠出年金法施行規則の改正により、2024(令和6)年12月よりから企業型確定拠出年金(DC)と確定給付企業年金(DB)等他制度に加入している方のiDeCoへの拠出金限度額が変更となります。

■改正点
1.企業型確定拠出年金(DC)と確定給付企業年金(DB)の両方に加入している場合

現行改正後
企業型DC掛金月額限度額2.75万円企業型DC掛金月額限度額5.5万円
+確定給付企業年金(DB)2.75万円(評価)-確定給付企業年金(DB)等他制度掛金
iDeCo限度額1.2万円iDeCo限度額2.0万円

2.確定給付企業年金のみ(DB)に加入している場合

現行改正後
DBの掛金月額限度額2.75万円(評価)DB等他制度掛金月額限度額無し
iDeCo限度額1.2万円iDeCo限度額2.0万円

※改正後は事業主の拠出額(各月の企業型DCの事業主掛金額とDB等他制度掛金相当額)が3.5万円を超えると、iDeCoの拠出限度額が逓減します。

国民年金加入の第1号被保険者の掛金限度額6.8万円、厚生年金加入者の第1号被保険者で企業年金等に加入していない被保険者及び第3号被保険者のiDeCo掛金限度額2.3万円については変更ありません。

iDeCoの実施主体である国民年金基金連合会が拠出限度額の管理を行うためには、企業年金(企業型DC、DB等の他制度)の加入状況と事業主の拠出額を国民年金基金連合会が確認できることが必要となります。
そのため、DB等の他制度を実施する事業主・基金(DB・厚生年金基金・石炭鉱業年金基金)(以降、加入者等の記録の管理に関する業務を委託していない事業主・基金はⅠ型DBと記載)・受託機関については、企業年金連合会において整備する「企業年金プラットフォーム」に企業年金の掛金情報を登録し、令和6年12月から国民年金基金連合会との情報連携が開始されます。

詳細については下記をご覧ください。
確定拠出年金の拠出限度額

※1:DBとは確定給付企業年金の略称です。
※2:DCとは確定拠出年金の略称です。
※3:iDeCo(イデコ)とは国民年金基金連合会がおこなっている個人型確定拠出年金の略称です。

2023年(令和5年)度の国の年金資産の運用結果は単年度で過去最高の45兆4,153億円の運用収益になったと公表されました

2023年(令和5年)度の国の年金資産の運用結果が公表されました

令和6年7月5日に国の年金資産の運用をおこなっている年金積立金運用独立法人より国の2023年(令和5年)度の年金資産の運用結果が公表されました。
それによりますと2023年度1年間(令和5年4月~令和6年3月)の国の年金資産の運用状況は以下の通り過去最高の黒字となりました。

◎収益率  +22.67%                 (前年度+1.50%)
◎収益額  +45兆4,153億円             (前年度+2兆9,536億円)
◎2023年度末現在の年金資産額総額  245兆9,815億円 (前年度末200兆1,328億円)

※2023度の年金資産の運用で245兆9,815億円の運用収益となりましたが、この収益は売買による実際の収益ではなく、年度末に保有している年金資産を評価したときの収益となります。
ちなみに2001年度から2023年度までの23年間の通期による資産運用結果は収益率で+4.36%、累積収益額では+153兆7,976億円となっております。

以上のように、年金資産の運用は長期間の運用スタンスで見てもプラスになっています。

また、令和5年度末の運用している資産の構成割合は次のようになっております
国内債券   国内株式   外国債券   外国株式   短期資産   合  計
2019年度末 23.87%   22.87%   23.42%   23.90%   5.95%   100.00%
2020年度末 25.92%   24.58%   24.61%   24.89%   0.00%   100.00%
2021年度末 26.33%   24.49%   24.07%   25.11%   0.00%   100.00%
2022年度末 26.79%   24.49%   24.39%   24.32%   0.00%    99.99%
2023年度末 26.95%   24.33%   23.86%   24.86%   0.00%   100.00%

年金資産運用の詳細についてご覧になりたい場合は下記をクリックしてご覧ください
2023年度業務概況書