アーカイブ: 2020年8月21日

厚生労働省より年金制度の最新情報が解説されている「令和2年度 年金制度のポイント」が公表されました(厚生労働省)

厚生労働省より毎年公表されている年金制度の解説書である「年金制度のポイント」の令和2年度版が令和2年8月21日に公表されました。
今回の「年金制度のポイント」には、令和2年5月29日に成立した年金制度改正法の内容も反映されています。
これに、伴い「年金なび」の「公的年金の給付」→「令和元(2019)年度標準的な年金額一覧」が令和元年度の標準的な年金額に変更されています。
詳しくは「年金なび」→「年金制度のしくみ」→「年金額の目安」をご覧ください。

また、「令和2年度 年金制度のポイント」の詳細をご覧になりたい場合は、下記をクリックするか、厚生労働省のホームページで「年金・日本年金機構関係」をクリックし、右サイドに表示されています「令和元年度 年金制度のポイント」をクリックすればご覧になれます。

■令和2年度年金制度のポイント
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令和元年度「厚生年金保険・国民年金保険の収支決算の概要」が公表されました(厚生労働省)

令和2年8月7日付で厚生労働省より厚生年金・国民年金の令和元年度収支決算の概要について、別添のとおり、公表されましたのでお知らせいたします。
令和元年度の決算の結果、厚生年金では時価ベースで歳入が平成30年度より2,106億円増加の48兆1,934 億円に対して歳出は平成30年度より4,755億円増加の47兆8,618億円であり、差引き3,315億円の歳入増となりました。
歳入がプラスになった理由としては昨年に引き続き解散厚生年金基金数の減少により厚生年金基金等からの徴収金が減少した一方、被保険者数の増加等により保険料収入が増加したこと等によるためであり、歳出が増加した理由としては基礎年金拠出金按分率の増加等により基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)が増加したことによるものであります。

また、国民年金では時価ベースで歳入が平成30年度より1,714 億円減少の3兆7,616億円に対して歳出は平成30年度より2,146億円減少の3兆5,984億円であり、差引き1,631億円の歳入増となりました。
歳入がプラスになった理由としては、国民年金受給者数の減少等により基礎年金勘定からの受入(基礎年金交付金)が減少及び基礎年金拠出金の減少に伴う一般会計からの受入(国庫負担が)減少したことにものであり、歳出が減少した理由としては基礎年金拠出金按分率の減少によって基礎年金拠出金が減少したことによるものであります。

令和元年度収支決算結果、決算決了後の厚生年金と国民年金を合わせた年金資産積立金残高は時価ベースで平成30年度より8兆5,976億円少ない157兆9,128億円になりました。

なお、詳細については下記をクリックしてご覧ください
厚生年金・国民年金の収支決算の概要(PDF:322KB)

 

2020年度第1四半期の国の年金資産の運用結果は+8.30%(12兆4,868億円)の収益となりました(厚生労働省)

令和2年8月7日に厚生労働省より年金積立金管理運用独立行政法人(以下、「GPIF」という。)による国の年金資産の2020度第1四半期の運用状況が公表されました。
2020年度第1四半期(2020年4月?6月)の国の年金資産の運用状況での収益率は+8.30%となり12兆4,868億円の収益となりました。
その結果、2020年6月末現在の年金運用資産額は162兆926億円となりました。

GPIFによる国の年金資産の詳細については下記の年金積立金管理運用独立法人のホームページでご覧ください。

令和2年度第1四半期 運用状況

■2017年度?2019年度の四半期毎の運用利回り
2017年度
第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年度
運用利回り3.54%2.97%3.92%-3.49%6.90%
2018年度
第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年度
運用利回り1.68%3.42%-9.06%6.21%1.52%
2019年度
第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年度
運用利回り0.16%1.14%4.61%-10.71%5.20%
2020年度
第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年度
運用利回り8.30%8.30%
■過去の運用資産の構成割合
2019年度末2019年度
第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期
国内債券23.87%26.33%
国内株式22.87%24.37%
外国債券23.47%21.81%
外国株式23.90%27.49%
短期資産5.95%
合  計100.00%100.00%
※参考:

12兆4,868億円の収益とは時価に基づく評価損益であり、実際の金融商品の売買により発生した収益ではなく、保有している金融資産を時価評価で換算した際の評価の価額です。
例えば、2019年度末の年金積立金の運用結果で-8兆2,831億円(収益率換算で-5.20%)の損失が発生したと報じられました。
しかし、3ケ月後の2020年度第1四半期では12兆4,868億円(収益率換算で8.30%)の収益と発表されました。このように四半期毎の損失や収益は実際の金融商品の売買により発生した実際の 収益額や損失額ではなく、2020年3月末日現在で持っている金融商品と2020年6月末日現在で持っている金融商品を時価による評価換算で比較をした場合に発生した評価損益の差額であります。
よく損失が発生した際に一部の報道では将来の年金資産がなくなり、将来年金が貰えなくなるという記事が見受けられますが、このように、年金積立金の運用状況は長期的に判断する必要 があり、単年度や4半期毎の運用状況だけで年金積立資産の実額が減ったり増えたりするという性質のものではありません。
今回の運用結果においても、12兆4,868億円の年金積立資産の収益が発生したが、年度途中における評価による収益ですので、将来の年金給付に直接反映するものではありません。